建築家についてのコラム
(1)の続き
そもそも設計料の内訳について理解して、契約しているクライアントはいるのでしょうか?
最近では設計契約時に「重要事項説明書」が義務付けれれ報酬額や作成する図面について事前に説明を受けるようになりました。
しかし、それぞれの事務所の設計料とその内容の違いについて理解できる人は少ないと思います。
解り易く説明すると、坪単価25.8万円の某タ○ホームと、大手住宅メーカー積○ハウスの坪単価が違うのは「仕様」や「内容」が違うということはほとんどの方が理解されていると思います。
ところが、設計料に関しては
「あの事務所は30坪で200万円、この事務所は工事費の10%、でもこの事務所は8%だからこっちが得!」
といった話を聞いたりすることがあります。
はたしてそうでしょうか?
私は上記のタ○ホームと積○ハウスのように、もしかしたら設計料の「内容」の違う物を同じ土俵に乗せて比較しているのではないかと思います。
つづく・・
福永義正
最近は、建築家に設計監理費用を払って家を建てたほうが「いい家」が出来るというのは私たちが仕事をしている西播地域でもわかってもらえるようになりました。
そうすると、たまにこんな事を聞かれるようになりました。
「○○設計事務所は△△設計事務所より設計料が安いですよね。何が違うんですか?」
ホームページに設計料として表記している事務所も沢山あり、お客様からすると気になるところですね。
様々な建築家と家づくりをしている私たちから見た場合、一言で「設計料」と言っても、それぞれの建築家で仕事内容は全然違います。
一応、法律で決められた「設計監理業務報酬の算定方法」というのが国土交通省告示第15号に書いてあるのですが、読んでみても、じゃ実際はなにをするのが設計監理なのかはいまいちわかりません。
それでは「設計料」の中身がどのぐらい何が違うのかは次の機会にお話しさせていただきます。
(2)へつづく
福永義正
最近の僕の悩みについて少し書きます。私は建築の専門学校を出ているのですが、卒業後、工事現場の現場監督として現場をやってきたので一応現場のことは一通りわかるのですが、デザインっていうのはあまりわかりません。しかし、いろいろな建築家の提案を見たり、建物を見たり、お話をしたりする中で、建築のデザインにも少し興味を持ち出しています。その中で最近特にわからないのは「モダンな家」です。一般の方はなんとなく「白い四角い箱みたいな家」といったイメージなんですが、建築家と話ししていると、何か違和感を感じています。そんな単純なものではないようです(^^ゞ これからもいろいろな「モダンな家」を見ながら考えることにします。
モダニズム【modernism】
1 現代的で新しい感覚・流行を好む傾向。新しがり。現代風。当世風。
2 文学・哲学・美術などで、特に二〇世紀の初頭に興った反伝統主義の立場に立つ諸傾向の総称。未来派・表現主義・ダダイスムなどを含む。日本では、大正末期から昭和初期にかけての新感覚派・新興芸術派などにみられる、文学・芸術上の一連の運動。近代主義。現代主義。
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私も一応^^;一級建築士です。でも決して建築家ではありません。私は学生時代に建築デザインについて勉強をほとんどした記憶がありません(^^ゞ当時は興味が無かったんです。(今になって興味をもってますが・・・)それから地方のゼネコンに就職しました。ゼネコンでは現場監督として現場管理を勉強し、その後現場で必要なの図面を書く設計事務所をしていました。もし、知り合いが私に一級建築士を持ってるから家の設計して欲しいと依頼してきても私は出来ませんと答えします。今書いてきた私の経歴に設計経験など無いからです。ですから、皆さんが建築家(設計事務所)を選ぶときは十分慎重に選んだほうがいいのではないかなと思います。例えば、絵画を買うとき画家の絵なら何でもよい訳ではないはずですよね、体調が悪いとき悪いところにあわせて内科、外科などお医者さんに行きますよね。建築家も同じです。工務店さんが「私の会社の一級建築士が設計します」と言われて「一級建築士」という言葉だけで「万能」と思ってしまいがちですが私がそうであるように、決して「一級建築士=建築が何でも出来る」とは考えないでください。では何を見ればよいのでしょうか?独立してから今までどんな仕事をしてきたのか?独立する前はどんな事務所に勤め、どんな仕事に携わってきたのか?人柄や性格は?他にも気にしないといけない事がたくさんあると思いますが、とにかく建築家と注文住宅を考えるのであれば、住宅メーカーや工務店を選ぶよりも慎重に建築家選びをしないとよい家づくりは出来ないと思います。
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梅雨前だと言うのにラニーニャのせいかもしれませんが今日は暑い日でした。
「住まいは夏を旨とすべし」と吉田兼好(兼好法師)は徒然草の中で書いていますが、私も夏が近づくにつれ、いつもそう思います。冬になればあったかい家がいいなと思うのですが・・(^^ゞ実際はどうなんでしょうね、私はやはり日本では夏を旨とすべきだと思います。でも最近の家を見ていると冬を旨に「高断熱」「高気密」で冬あったかく夏の冷房もよくきく家が主流のような気がします。私はいつもお客さんに、これからの環境を考えるなら冷暖房機器に出来るだけ頼らない家創りをお勧めしています。少し暑いときに窓を開けると外に風が吹いてなくても気持ちよく家の中に微風が流れる家、そして冬は暖かい日差しが部屋の中深くまでさす家そんな家はいかがですか?それが出来ていてはじめて「高断熱」「高気密」じゃないかなと思ったりします。
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まず、家は製品でしょうか?私は違うと思っています、家を出来上がった製品のように「買う」というのは少し違うように思います。では何故?よく家を「買う」というのでしょうか?私が思うに製品を売るように家を売っているところがたくさんあるからかなと思います。実際、家を構成している性能や製品を売り文句に売っているところがたくさんあるように思います。「外断熱」「24時間換気システム」「免震構造」「○○○コンクリートの家」「高気密」「高断熱」「○○工法の家」その他いろいろ・・・私はそれらを否定しているのではありません。それらは家を構成する要素であって、自分たちが「創る」家に必要な要素として取り入れるものではないのかなと思っています。
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住宅の「階段」と聞いて皆さんは何を想像しますか?2階建ての場合、1階と2階をつなぐところ、最近ではテレビの影響で階段下を収納になどでしょうか。建築家と家創りをしていると、階段の考え方が凄く面白いと感じることがよくあります。階段は家の中で唯一3次元移動する場所なんです。そんなスペースを単純に、1階と2階をつなぐ通路としてだけ使っていては、もったいないと考えるのが建築家という人たちです。また、階段という空間は、出来上がるまでお客さんは意外とイメージしにくいようです。家創りをするときには階段についてじっくり考える時間をとりたいですね。
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続きを読む: 住宅の階段に求めるものは?
その4の続き・・
その4では設計監理費用のうちで、一般にお客さんから見てわかりにくい、工事監理と見積り徴収・査定について書いてみました。今回は設計作業について書きたいと思います。お客様と話していて私たちが考える設計とお客様が考える設計に大きなへだたりを感じることがよくあります。お客様は平面図が出来上がったら後は材料(床材、壁材、サッシュ、ドア)などを選ぶだけと思っている人が殆どかと思います。私たちが言う設計作業は、平面図を考えることでしょうか?もちろん平面図を考える事は設計の大きな仕事です。しかし私は、本当の設計はそこからが本番のような気がします。お客さんの為に、それぞれの部屋に様々な演出やシーンを与えていきます。それは完成したときに、お客さんに驚きや感動を与えるために建築家は仕事をしているように私には見えます。建築家の設計作業は一般の人が考える以上に繊細で細やかな作業です。住宅は平面図と立面図だけでも出来上がります。それを何十枚も書くのは、それだけ書かないと建築家の考える住宅が出来ないからです。その設計の手法は、今後このブログで少しづつ書きたいと思います。設計監理費用は、そんな詳細で繊細な設計作業と、工事金額の調整、工事監理、全てをまとめて全体工事費の約10%前後となっています。設計監理費用の不思議な所は、設計監理で家を建てたことがある人の殆どが「設計監理費用は高くない!」と言ってもらえることに尽きると思います。どうですか?長くなってしまいましたが、設計監理費用について少しは理解いただけたでしょうか?
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その3の続き・・
今日は設計監理費用に含まれる仕事の一つ、「見積徴収事務への協力と見積書内容の検討 」といわれる業務について。この業務は簡単にいうと、工務店の見積りを査定して工事金額の調整をすることです。これは監理業務の一環なのですが、かなり大切な仕事です。この業務を無くして設計監理は成立しないと言っても過言ではありません。実際の仕事の内容なのですが、建築家の設計する建物を見積りしてもらうと、大体予想より高く見積られます。これは設計図面が多い為、工事する側も慎重になるからだと思います。しかし、これをしっかり査定した上で、建築家が値段交渉をすると、ある程度目標金額が見てきます。それでも目標金額に届かない場合は、まず、中止する減額ではなく、素材の変更(素材には同じような素材でも沢山種類があり、工務店の仕入れ先によって、例えば同じ珪藻土でもメーカーが変わればコストが下がる場合があります)や工事方法の変更などで、お客さんの思いはそのままで、専門的な所で工事金額の調整を行います。まだまだ工事金額の調整については様々な方法があるのですが、これには専門知識が無くては絶対に出来ません。あくまで「工事金額の調整」であって、「値引き交渉」とは別の作業です。実際はこの作業で工事金額が10%前後変わることはざらにあります。最初に「かなり大切な仕事です。」と書いたのはこの仕事が設計監理費用全額に相当するぐらいの価値があるからです。 To be continued・・・
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その2の続き・・
まず、その2の代願業務について、代願業務は決して悪いことではありませんのでご了承ください。昨日の内容で2~30万円の設計料の内容について、少しわかっていただいたかと思います。それでは建築家に、設計業務および工事監理業務を依頼した場合の「設計監理費用」について書いていきたいと思います。まず、設計業務と工事監理業務は必ずセットで考えてください。よく、「図面(設計業務)だけはちゃんと書いてもらえば、工事監理は工務店の現場監督さんががいるので必要ありません。」なんていう人がいます。現場監督が行う「工事管理」と、設計者(建築家)が行う「工事監理」は意味が違います。実は漢字も違うんですよね。「工事管理」は工事する業者の担当者が自社の工事の「安全管理」(工事中の現場の安全管理)「工程管理」(工事の進捗状況の管理)「予算管理」(請け負った工事の予算の管理)「品質管理」(品質の管理)要するに、現場監督さんは工務店側の工事の代理人ということです。対して建築家の行う「工事監理」は工事監理業務委託契約によってお客さんの代理人としての現場の品質の監理を行う事です。要するに、お客さんの代理人として現場を監理する人です。あと工事監理には、お客さんと長い時間をかけて創りあげてきたイメージを現場にしっかり伝える為の監修といった意味もあります。工事監理は設計とは別の第三者に依頼することも出来ますが、建築家に設計を依頼する場合はセットで依頼することをお勧めします。 To be continued・・・
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その1の続き・・
設計料=2~30万円と思われてるのは、一体何なのでしょうか?それは確認申請の申請手数料です。ここで設計事務所の裏話を少し。設計事務所は個人事務所として独立した場合、多くの人が工務店などの下請けとして通称「代願業務」と呼ばれる仕事をしています。この仕事は、工務店に変わって確認申請を申請する仕事で、工務店の営業がお客さんと打合せしてきた図面を、法規上成立するように訂正し、確認申請を出す仕事です。私の会社も以前は業務としていました。その1で書いた「設計監理」の仕事
・要望の聞き取り
・敷地調査
・基本設計の作成(1/100程度の図面やイメージパース、模型など)
・基本設計の打合せ
・詳細設計(設計図面の作成、数十枚)
・確認申請
・見積り徴収(図面を元に工務店に見積りを作成してもらいます)
・見積り査定(作成してもらった見積りを査定したり、価格の調整を行います)
・工事中の現場監理(現場監督とは違います(^^ゞ)
のうちの「確認申請」部分だけを設計料と思っている人がたくさんいます。もし、自分の家の確認申請を持っていたら一度見てください。設計者、工事監理者の名前が見たことも無い人の場合は、代願業務です。 To be continued・・・
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・要望の聞き取り・敷地調査
・基本設計の作成(1/100程度の図面やイメージパース、模型など)
・基本設計の打合せ
・詳細設計(設計図面の作成、数十枚)
・確認申請・見積り徴収(図面を元に工務店に見積りを作成してもらいます)
・見積り査定(作成してもらった見積りを査定したり、価格の調整を行います)
・工事中の現場監理(現場監督とは違います(^^ゞ)
本当の「設計監理」を依頼すると、上の内容を約1年ぐらいかけて行いいます。その間1~2週間に一回程度の打合せを行いながら、その準備とかで建築家は常に仕事をしています。これが「設計監理」です。この作業を2~30万円で出来るでしょうか?では2~30万円と思われるのは何故でしょうか? To be continued・・・
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広告を見ていると、「南欧風の素敵な住宅」とか「木目調の家具」「タイル調サイディング」など「○○風・○○調」という言葉が氾濫しています。僕たちが建築家と家創りをしていると、多くの建築家は「○○風・○○調」をあまり使いたがりません。「○○風・○○調」聞こえはいいけどパチモン(偽物)でしょ、というのがあるようです。私もどちらかと言えば好きではありません。少し古い家を見ても趣があるのは素材本来の姿で使用した家の方が趣があるように思います。最近のお客さんの傾向で、外壁仕上げを左官の塗り物系にしたいといわれる方が増えました。話を聞いてみると、10年以上前の建物を見ると、タイル調のサイディングよりも左官の仕上げの方が、趣があるように見えるといわれた事が何回かあります。この辺はコスト関係なくしっかり素材選びをすれば必ずいいものが出来ますので十分考えたいところです。
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建築家に依頼する場合、そのユーザーが何に期待して依頼するのかを十分理解するようにしています。ユーザーの「建築家に期待する気持ち」と建築家の「設計の価値観」がぴったり合った時お互いの満足度の高い建物ができると思っています。では、設計の価値観とは何でしょうか?それはそれぞれの建築家によって様々です。「素材感の表現の仕方」「空間の豊かさ」「建物のディティール」etc・・・。勿論、建築家はそれぞれ自身が考えるトータルバランスの取れた建物を設計します。その中でも「こだわり」があるから建物それぞれに個性があると思っています。私が知っているたくさんの建築家の方々もそれぞれに「設計の価値観」を持っています。その中でユーザーが求めている「建築家に期待する気持ち」とぴったり合う人と出会えるようにと日々考えています。。
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